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我が国は繰り返し地震の被害に見舞われてきた。この度の東日本大地震とそれに随伴して生起した放射能汚染による被災の後始末の行く末はまだまだ先が見えず、企業のガバナンスの劣化と政治の不在は眼を覆いたくなる状況である.

われわれの医療界も先にあげた企業(電力会社)の状況を笑ってばかりではいられない。確かにわれわれは阪神淡路大震災以降の災害で学んでいて、この度の地震発生以降、人工透析の患者を移送して余裕のある地域の医療機関に転医させたりするしくみや,心身医学の分野でも支援について学会をあげて取り組む姿勢がみられ、大いに「時代が変わった」という認識を新たにすることができた。

しかしわれわれの医療界には「常時の体制」の中に非常時の体制に対応に即座に変貌をとげるシステムを内包しているであろうか?また急性期災害支援ばかりではなく,慢性期の医療復興に必要な人材提供はどこのだれが担うのか、肉親を喪った多くの被災者が深刻な喪失感で苦しみ始める被災後数か月経過した時期からのグリーフ・ケアの担い手はだれか,いずれも明確にしてくることが出来なかった.

我々はこの最後の「グリーフ・ケア」に関連して,精神的に悩みや悲しみを抱えて苦しんでいる人(特に女性)を対象に,いつでもどこからでも相談ができるネット上の「こころの避難所(相談室)=グリーフ・ケアを含めた心の悩みの相談にいつでも応じるスタッフがいる場所」を作ることとした。