┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃ ┃松が丘助産院メールマガジン Vol.56 (2019/08/27) ┃発行者:松が丘助産院 宗 祥子 ┃https://matsugaoka-birth.com/ ┃ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 松が丘助産院をご利用の皆様 こんにちは 皆様うだるような暑さの中、子育てに奮闘されていると思います。 このところ、ひどい暑さの中にも 朝夕はちょっと涼しい日々も出てきましたね。 しかし少し涼しくなると蚊も活動ができるようになり、 虫刺されに気を付けてくださいね。 皆様に8月のメルマガをお届けいたします。 今月は、助産師の大久保有紀子さんが中心に記事をまとめてくれました。 @ 産後のランチ会 松が丘助産院は助産院で出産した方、デイケアで日帰りでご利用される方、 産後入院している方々が、楽しく松が丘ごはんを楽しんでくださいます。 その様子をお知らせいたします。 A コラム 『おむつに頼りすぎない育児』 大久保助産師が学んだ、おむつなし育児について考えてみましょう B 9月のスケジュール 多くの方々に松が丘助産院をご利用していただきたいと、 楽しい企画を用意しています。 ┼─ メニュー ──────────────────── │@ 産後のランチ会 │A コラム 『おむつに頼りすぎない育児』 │B 9月のスケジュール │C 編集後記 ┼─────────────────────────── ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ @ 産後のランチ会 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 産後のお母さん同士の関わり 8月、今年の夏も暑い日々が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。 松が丘助産院では、産後ケアとしてショートステイとデイステイを行っています。 その際のお昼は、みんなで一緒に食べながら情報交換をすることで 良いコミュニケーションの場となっています。 今回は産後のお母さん同士のコミュニケーションについて、 改めて考えてみたいと思います。 お盆の時期、助産院は特に賑わっていました。 ある日は、赤ちゃんが生後1-2週間の方が2名、 4ヶ月程の方が4名と6名でのランチ会でした。 初産婦さんもいれば、経産婦さんもいらっしゃいます。 お母さん同士は、初めて会う方であっても、自然と会話に花が咲きます。 4ヶ月の子のお母さんは、新生児をみて 「可愛い〜こんな時期もあった。あっという間だった」 新生児のお母さんは、「4ヶ月でこんなに大きくなるんだ」と、 赤ちゃんの様子を話しながら自己紹介をし、笑顔で近況を話していきます。 ランチ会の後は、 「他のお母さんと話すのは久しぶりで、話が出来て楽しかったです」 という声を多く聞きます。 偶然居合わせたお母さん同士が、ランチをしながら行う会話は、 他愛のない時間かもしれませんが、大きなリフレッシュ効果が あるような印象がありました。 子育ては正解がないこと、自分の思い通りにならないことが殆どであることから、 一人で考え込んでしまうと、辛い・苦しい状況になります。 しかし、自分と同じ子育てをしているお母さんからの反応を得ることで、 自分の中での受け取り方が変わるのではないでしょうか。 正解はないこと、同じ不安を抱えている人もいることが分かれば、 “一人ではない”と感じることができます。 その感覚は大きな心の支えとなる感情であると思います。 産後は知人でであっても“人と会う”ということにはかなりのエネルギーを使います。 自宅にいることが多いこの時期は、自分の素直な気持ちを表出する機会や 周囲から情報を得る機会が少ないです。 そこで、産後ケアはお母さん同士の良いコミュニケーションのきっかけとなっています。 文責 助産師 大久保有紀子 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ A コラム 『おむつに頼りすぎない育児』 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 赤ちゃんとの排泄コミュニケーション ─────────────────△ こんにちは、助産師の大久保です。 私事ですが、保育士の友人から“おむつなし育児” という言葉を教えてもらいました。 また保育の現場では、なかなかおむつが外れないことで 問題が起きていることも聞きました。 私は、助産学生時代から“赤ちゃんはオムツをするもの” という認識があったため、その言葉に驚きました。 しかし、学ぶ中で私は“赤ちゃんとの向き合い方”に 大きな影響を与えるとても大切な考え方であると感じました。 今回は、そこで学んだことを皆さんにお伝えしたいと思います。 赤ちゃんの排泄について、 「おむつの性能が良くて、赤ちゃんがおしっこやうんちをしても 機嫌が悪くならないから、まだ変えなくても大丈夫」 という声を耳にすることがありました。 現在の日本では、赤ちゃんはおむつをしていることが 常識という認識があります。 しかし、赤ちゃんにとっておむつは必要不可欠なものなのか、 ということに疑問を持ってみてください。 日本では、赤ちゃんは生まれて間もなく紙おむつをつけられ、 1歳半〜2歳頃からトイレットトレーニングをして おむつを外していくことをイメージする人が多いと言われています。 しかし、紙おむつがまだない時代の日本や、 現在でも紙おむつが普及していない世界の地域の赤ちゃんは どのように育っていくのでしょうか。 赤ちゃんのお尻には布が当てられているか、 すっぽんぽんの状態で、母親をはじめ周りの人が赤ちゃんの様子や タイミングをみて赤ちゃんが排泄をできる場所に誘導してあげます。 それはトイレ・おまる・草むら等です。 そもそも紙おむつは、赤ちゃんの排泄物で着物や家の中が 汚れないように作られたものです。 つまり、大人の為に作られたものといえます。 赤ちゃんの排泄は、新生児の時期は膀胱の容量は少なく、 大脳の発達が未熟な為に直腸に便を溜めることが困難なため、 頻回におしっこやうんちをします。 しかし、生後6ヶ月頃には尿便ともにある程度の量を 溜められるようになると言われています。 そのため、排泄の間隔が開いていきます。 また、赤ちゃんも尿意や便意を感じています。 膀胱に尿が溜まることや、便が直腸に降りてくることは “不快感”として感じると言われています。 その為、赤ちゃんは尿便を出す前にその不快感を表出します。 さて、人間が排泄をする際、おむつという“閉鎖空間”に向かって出すのと、 何も覆われていない“解放空間”に向かって出すのでは、 どちらが自然な排泄をいえるでしょうか。 大人は当たり前のようにトイレという“解放空間”で排泄をします。 赤ちゃんにとっての自然な排泄も、 本来は“解放空間”に向かって出すことと言えます。 この解放空間とは、おむつの中以外を意味します。 赤ちゃんは未熟な状態ですが、「尿が溜まった時の膀胱の不快感」と 「溜まった尿を出す時の快感」と感じて育ち、 やがて「尿が体外へ排出される現象」を目や皮膚や耳という 五感で認識するようになると、 様々な情報と経験が統合されてだんだんと 「しっかり溜めて、解放空間に向かって気持ちよく出す」 という内臓感覚が発達していきます。 排泄は人間の基本的な欲求の一つで、 毎日の生活を快適に過ごすための土台となります。 おむつに頼りすぎない育児は、 人間の赤ちゃんの自然な排泄そのものを大切にすることです。 赤ちゃんの排泄に寄り添い、 解放空間に出すという快感を共有することは、 言葉の未発達な乳幼児との意思疎通が良くなることに 繋がると言われています。 すると“育児が楽しい”という感覚が生まれます。 現在ではトイレットトレーニングについて悩む親が多く、 子どもの長期にわたる紙おむつ使用が問題視されています。 これは、性能の良い紙おむつに大人が依存していることが 原因として挙げられます。 自然な排泄に寄り添い、 排泄の自立をサポートする環境作りにおいて、 “おむつに頼りすぎない育児”という考え方は メリットの大きいものであると考えられます。 文責 助産師 大久保有紀子 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ B 9月のスケジュール ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ────────────────── ☆ 見学会 ────────────────── 助産院でのご出産を考えている方への説明会です。 ◆ 日時:9/2 14:00〜15:30 ◆ 料金:\2,000 ────────────────── ☆ 産後ケア見学会 ────────────────── 産後ケア・妊娠中の過ごし方についての説明会です。 ◆ 日時:9/7 14:00〜15:30 ◆ 料金:\2,000(かんがる〜プランの方は無料) ────────────────── ☆ 食の会 ────────────────── 野菜中心の身体に優しい「松が丘ごはん」の作り方・食事の 大切さについて学べます。 ◆ 日時:9/26 10:30〜13:30 ◆ 料金:\4,500 ────────────────── ☆ 赤ちゃんごはんの会 ────────────────── 大人も子どもも安全で美味しい食事を一緒に食べる 「補完食」(従来は離乳食と言われていました)について学べます。 ◆ 日時:9/18 11:00〜13:30 ◆ 料金:\3,500 ────────────────── ☆ ミニ食の会 ────────────────── どなたでも参加できるランチ会です。 ◆ 日時:9/25 12:00〜13:00 ◆ 料金:\1,600 ────────────────── ☆ マタニティ・ヨガ ────────────────── ◆ 日時:9/4、11、18、25      10:00〜12:00 ◆ 料金:\2,300 ────────────────── ☆ ママヨガ ────────────────── ◆ 日時:9/4、18      13:00〜14:00 ◆ 料金:\2,300 ────────────────── ☆ ゆる体操 ────────────────── ◆ 日時:9/5、19      11:00〜12:00 ◆ 料金:\2,300 ────────────────── ☆ バランスボール ────────────────── ◆ 日時:9/25 14:00〜15:00 ◆ 料金:\2,300 ────────────────── ☆ マ・メールの会 ────────────────── どなたでも参加できるママ会です。 今回は特別企画で育児に役立つお話会を企画しています。 お話会の後は、赤ちゃんの体重を測ったり、育児の相談をしたり、 お母さん同士で楽しくコミュニケーションの時間としています。 -------------------------- ◆ 『赤ちゃんの遊ばせ方』   赤ちゃんの成長発達に合わせた楽しい遊びをご紹介します ◆ 日時:9/4 14:00〜 ◆ 料金:\500 -------------------------- ◆ 『ホルモンの話』   お母さんご自身の体に目を向けることの大切さをお話します ◆ 日時:9/18 14:00〜 ◆ 料金:\500 ────────────────── ☆ かんがる〜プランを使って産後ケアご利用の方へ ─────────────────△ 松が丘助産院では、10月末日までの期間限定で、 通常のご利用内容に加えてオプションサービスを提供しています。 通常のご利用では、母乳ケア、赤ちゃんの体重測定、発育・発達の相談、 赤ちゃんのお預かり、野菜中心の和食の提供、 お母さん同士の交流のサポートを行っています。 オプションサービスの内容は @ハンドマッサージ Aフットマッサージ B肩こりのケア のどれか一つをお選びいただきます。 また、産後ケアを利用した同じ月に、 食の会と赤ちゃんごはんの会をご利用の方は、 参加費がそれぞれ1,000円引きとさせていただきます。 まだご利用回数が残っている方は、ぜひこの機会にご利用ください。 ◆ お申し込みはお電話でどうぞ。 03-5343-6071 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ C 編集後記 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ この文章をまとめている8月末の時期から9月にかけては、 行政に対して様々な予算要望を行っています。 8月26日は、東京都助産師会の理事として、 東京都看護協会の役員の方々と一緒に東京都福祉保健局に行ってまいりました。 さまざまな要望が出されますが、 特に私がお話しするのは産後のお母さん方のケアが、 各自治体によって大きく異なっていることです。 中野区は産後入院、デイケア、産後ドゥーラの訪問など 産後6か月まで継続してケアを受ける事が可能です。 しかし隣の新宿区は何もありません。 また杉並区は要件が厳しすぎてどう使ってよいかわからないのです。 すべての産前産後の方々に同様のサポートを提供してほしいと、 いつも述べています。 8月末には中野区の、各政党の議員の皆様に更なる産後ケアの充実を 図っていただきたいと、要望を伝えに行ってきます。 毎日接するお母さんや赤ちゃんのお気持ちをできるだけ反映できるよう、 頑張っています。 要望したからと言ってすぐに変わるわけではありませんが、 少しづつ、反映されている点もあります。 中野区の要望では、様々ありますが、 私はいつも双子の方々の産後ケアに送迎を付けてほしいと、述べています。 なかなか実現しませんが、必ずどこかに声が届いていて、 さまざまな政策が実現してきていると感じています。 出産費用の増額や妊婦健診の助成など、、、 これをお読みになったお母さんからも、 自治体への要望がある場合は是非、直接自治体にメールや電話を していってほしいと思います。 お母さん方の直接の声が実は一番効果があるのです。 子育てが軌道に乗るまで社会がしっかりサポートでき、 子育てにできるだけ経済的な負担がかからないようにしたいと願っています。 8月26日 文責 院長 宗 -------------------------------------- 配信停止は下記フォームより、 「メルマガ解除」を選んで送信して下さい。 https://matsugaoka-birth.com/mailmagazine/ ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ 松が丘助産院 院長 宗祥子 matsugaoka-j@par.odn.ne.jp https://matsugaoka-birth.com/ ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■